静岡県三島市にある三嶋大社は、境内だけで4.6ヘクタール、境外地も合わせると5.32ヘクタールの広さがあります。本殿の大きさは出雲大社に匹敵するほどです。
そんな三嶋大社ですが、源頼朝と縁がある神社としても知られています。本記事では、三嶋大社の見どころをたっぷりとご紹介します。
目次
三嶋大社が三島ってどんなとこ?
三嶋大社がある三島市は静岡県東部にあります。北には富士山、南には伊豆半島があるこの町は、交通の要所となっています。
東京駅からも静岡駅からも新幹線で1時間もかからずに行ける三島は、日帰り観光に適しています。また、三島から箱根や伊豆、沼津へのアクセスも良好で、近隣の市にある観光スポットへも行きやすいのが特徴です。
三島市は三嶋大社の門前町として繁栄していました。江戸時代には東海道五十三次の11番目の宿場町にもなっており、人々の往来も盛んでした。
その他グルメも有名で、沢山ある食べ物の中でも臭みがない三島うなぎと三島コロッケは三島に行ったら必ず食べたいグルメです。
三嶋大社ってどんな神社なの?
三嶋大社は「大山祗命(おおやまつみのみこと)」と「積羽八重事代主神(つみはやえことしろぬしのかみ)」の2柱を祭神としている神社です。
創建は不明ですが、奈良時代頃には既に記録が残されており、奈良時代それ以前に創建されたものだと言われています。東海地方一の神格と考えられていた三嶋神は、平安時代中期には「名神大」に格上げされました。
中世以降になると平治の乱に破れた源頼朝が源氏の再興を願い、ここで祈願したと言われています。この祈願により源氏は見事に復活し、三嶋大社には数多くの神宝が奉納されました。
その中の1つ「梅蒔絵手箱及び内容品一具」は、源頼朝の妻であった北条政子が奉納したものとされ、現在は国宝に指定されています。この手箱には、化粧道具一式(34点)が収められているとされています。
神職は現在、矢田部氏が世襲しています。元々、日下部氏であったとされる矢田部氏は、742年に日下部直益人が「伊豆氏」の姓を受けた後、現在の矢田部という姓になりました。第30代の伊豆貴盛が三嶋神主となって以来、子孫が三嶋大社の祭祀を行うようになりました。現在の宮司は第70代です。
また、社務所の北側には富士山の湧き水を汲める場所があります。この水を9日間飲むと、ご利益があると言われています。ただし、水を汲むためのコップなどは無いので、ご利益を得たい方は自分で容れ物とコップなどを持参していきましょう。
境内をまわる
ここからは、三嶋大社の境内の見どころをご紹介します。
三嶋大社宝物館
宝物館では三嶋大社に代々伝わる、宝や資料などが展示されています。北条政子が奉納した「梅蒔絵手箱」の本物は鑑賞できませんが、模造復元品は常時展示されています。
また、宝物館の1階はお土産売り場です。可愛らしい手ぬぐいやキーホルダーなどから、湯呑などの陶器類、また静岡の名産品でもあるお茶も販売しています。
御殿
「御殿」とは拝殿、本殿、幣殿を合わせた3つの社殿の総称です。拝殿は本殿、幣殿と合わせて「御殿」と呼ばれています。1866年に完成した御殿は国の指定重要文化財です。
本殿、拝殿、幣殿はすべて総欅(けやき)木造で、国内最大級の規模を誇ります。御殿は現在も、神事や祈祷などに使われています。
矢田部盛治の像
矢田部盛治は江戸時代終期から明治時代初期に生きた神官です。掛川藩家老橋爪弥一右衛門の三男として誕生した盛治は、矢田部氏の養子となり、その後三嶋大社の社主となりました。
盛治は1854年に起きた東海大地震で倒壊してしまった三嶋大社の社殿を10年という長い時間と16677両(1両=1万円、1.6677億円)もの大金をかけて修復したと伝えられています。
また、盛治は戊辰戦争で新政府軍に協力した人物としても知られています。銅像は総門から神門へ行く途中の道の脇にあります。
神鹿園
「神鹿園(しんろくえん)」には鹿が暮らしています。
1919年に春日大社(奈良県)から譲り受けた8頭の鹿は、現在数十頭近くにまで増えました。毎年3月22日には神鹿記念祭が斎行されています。
また、園内の鹿には餌をやることも可能です。餌は「大社のよりどころ」で販売していますので、興味のある方はぜひ餌をあげてみてください。
神池
「神池(しんち)」は、源頼朝が放生会という宗教儀式を行ったとされる池です。春になると、桜のピンク色が池に彩りを加えてくれます。
池の浮島には北条政子が勸請したと言われている厳島神社があります。外観は朱色を基調としており、鮮やかで、社殿の入り口には蘭渓灯籠が置かれています。
とっても小さな神社ですが、時間のある方は一度参拝してみてくださいね。
また、池の大鳥居側には「相生松」が生育しています。源頼朝が源氏再興の祈願をした際に、この木の近くで頼朝の警護をしていたと伝えられている場所です。
三嶋大社詳細情報
料金(宝物館)
一般:500円(300円)、大学生・高校生:400円(200円)、中学生・小学生 300円(100円)
※()は団体15名以上の場合
休業日
無休 ※宝物館は展示替えで不定休あり
営業時間
8:30-16:00 ※宝物館は9:00-16:00
住所
〒411-0035 静岡県三島市大宮町2丁目1−5
電話
055-975-0172(代表)
アクセス
・電車
JR東海道線をご利用の方は「三島駅」より徒歩約15分
伊豆箱根鉄道をご利用の方は「三島田町駅」より徒歩約7分
・車
東名高速道路「沼津IC」より約20分
駐車場
有
公式ホームページ
http://mishimataisha.or.jp/
※情報は2023年1月時点のものです。最新情報は、ホームページをご参照ください。
週末は三嶋大社に行こう♪
源頼朝とも深い関係のある三嶋大社は、日本史好きな人であれば、一度は訪れたい神社です。東京からのアクセスも良い三島にある三嶋大社、週末に訪れてみるのもよいでしょう。遠方にお住みの方は、長期旅行で立ち寄るのもいいかもしれません。三嶋大社で歴史のひと時を感じてみるのはいかがでしょうか?