浅草寺以外にも!浅草の隠れスポット「今戸神社」で招き猫に癒されるひととき

東京 #新選組 #歴史 #浅草寺
2023.09.27

浅草は国内のみならず、多くのツーリストから愛される東京を代表する観光エリアです。浅草寺に東京スカイツリーと、有名なスポットも数多く存在します。

今回ご紹介するのは、そんな浅草エリアにひっそりと佇む神社「今戸神社(いまどじんじゃ)」です。一見ニッチなスポットかと思いきや、実は長きに渡って浅草の町の移り変わりを見守り続けた歴史の長い神社でもあります。

本記事では、今戸神社の隠された魅力に迫ります!

浅草の隠れスポット「今戸神社」はどんな場所?

今戸神社は東京・台東区にある神社です。

創建は平安時代(1063年)まで遡り、源頼義・義家の親子が奥州(東北)を征伐する際に祈願をするためのお社を建てたことが始まりと言われています。源義家と言えば源氏を代表する源義経・頼朝兄弟の父親である源義朝の曾祖父に当たるため、これを踏まえると随分と長い歴史を持つ神社であることが分かります。

その後、神社の本堂は関東大震災や東京大空襲で何度か焼けてしまいますが、その度に再建され、現在お参りすることのできる建物は1971年に建てられたものです。地元の方のみならず多くの人から愛される神社として、現在も創建時と変わらず浅草の地に開かれています。

今戸神社に訪れた際に注目したいポイント!

町中に静かに佇む今戸神社は、こぢんまりとしていますが、境内にはたくさんの見どころが隠されています。本段落では、実際に訪れた際にチェックして見ていただきたいポイントをご紹介します!

境内で見つける招き猫のモチーフ

神社の鳥居を見た瞬間「おっ」と思うのが、招き猫のモチーフです。実際に境内に入ってみると、参拝前に手を洗う手水鉢や本堂の中にも招き猫が大切に祀られていることが分かります。というのも、今戸神社は戦後「招き猫発祥の地」として広く知られるようになった場所でもあります。

招き猫と関わりのある神社は今戸神社の他にも世田谷の豪徳寺、または京都の伏見稲荷大社を発祥とするなど諸説あります。明確なルーツは明らかになっていませんが、境内至るところで見ることのできる招き猫のモチーフに猫好きの方はきっと癒されるでしょう。

福を招いてもらいたい!今戸神社のご利益は?

せっかく神社にお参りするなら、よいご利益があるようお願いしたいところです。今戸神社は日本神話に登場する夫婦の神様、イザナミとイザナギを祀っていることから縁結びにご利益があると知られています。

境内でしたためることのできる絵馬も、2匹の招き猫のイラストが描かれていて可愛らしいですね。他にも今戸神社は浅草寺などのお寺を含めた浅草名所七福神における「福禄寿」に数えられていることから子宝や金運、健康面などにご利益があるとも言えるでしょう。

参拝後にいただける御朱印も神社のものと七福神のものと2種類から選べるので、ご自身の叶えたい願いで選んでみるのも良いですね。

900年以上の時を感じて。境内の史跡から歴史を辿る

今戸神社の境内には、900年以上に渡る歴史を伝える史跡がいくつか残されています。

まず有名なのが、「今戸神社は沖田総司の終焉の地である」との逸話ですね。幕末に京都の治安を守るために結成された新選組に所属していた沖田総司は結核を患い、治療に専念するために一人江戸へ戻ったと言われています。

沖田総司の人生については謎が多いですが、彼の病気の診療に当たったのは日本史の教科書にも登場する医者、松本良順であったとのことです。松本の診療所が今戸にあったことから、沖田が息を引き取ったのも同地であると言われています。

沖田総司の石碑の隣には、「今戸焼発祥の地」と書かれた石碑も置かれていました。この地にちなんだ「今戸焼」は、江戸時代に盛んに制作されていた焼き物のことです。

かつて浅草(台東区)を流れる隅田川沿いは窯業が盛んで、歌川広重の描いた浮世絵の中には焼き物の煙が上がっている様子を見ることができます。そんな今戸焼、現在は神社からほど近い場所にある「今戸焼 白井」さんのお店が唯一焼き物の制作と販売を行っています。

神社とゆかりのある招き猫も展示されていますので、ご興味のある方は参拝がてらチェックしてみてください。

今戸橋のルーツを探ってみよう

神社の名前にもなっている「今戸」は、浅草にある地名です。神社の周辺を歩くと、至るところで今戸の名前を見かけることができました。

中でも興味を惹かれるのが、神社近くの隅田川沿いを歩いていると現れる「今戸橋」の親柱です。現存はしていませんが、今戸橋は江戸時代に隅田川と繋がる水路である山谷堀(さんやぼり)に架かる橋として機能していました。

今戸橋はこの山谷堀の埋め立てに伴い姿を消しますが、さらに隅田川の方まで足を伸ばすと「山谷堀広場」という当時の名前が残る広場もあります。ここから見えるスカイツリーの景色は、遮るものが何もないためまさに絶景です。今戸神社を訪れた際は、ぜひ隅田川沿いの景色も楽しみつつ、のんびりお散歩をしてみてください。

今戸神社 詳細情報

詳細情報

料金
無料
休業日

営業時間
24時間 ※社務対応は9:00-16:00
住所
〒111-0024 東京都台東区今戸1-5-22
電話
03-3872-2703
アクセス
東京メトロ銀座線、東武鉄道伊勢崎線、都営地下鉄浅草線の「浅草駅」から北へ向かって徒歩15分ほど。隅田川沿いにありますので、歩いて行かれる際は川沿い(隅田公園)を通って行くと分かりやすいでしょう。

徒歩に自信のない方は、駅からバスで行くルートもあります。
浅草駅からすぐの場所にある「駒形橋」の停留所から「南千住車庫前行」のバスに乗り、「浅草七丁目」で下車。今戸神社はバス停から歩いて徒歩2分ほどで到着します。
駐車場

公式ホームページ

https://imadojinja1063.crayonsite.net/

※情報は2023年1月時点のものです。最新情報は、ホームページをご参照ください。

まとめ

今回は招き猫のモチーフが話題の神社「今戸神社」の見どころをご紹介しました。浅草寺に比べると「知る人ぞ知る!」なスポットですが、浅草の中心地からは離れているため、静かな環境で参拝できる点が魅力の神社です。

隠れた浅草の観光地を巡りたい方、隅田川沿いをのんびりお散歩したい方にピッタリのスポットとなっていますので、皆さんもぜひ足を運んでみてくださいね。