日本を代表する天神さん(天満宮)として知られる太宰府天満宮。全国にある天満宮の総本社として、年間約1000万人の参拝客が訪れているとされています。今や日本を代表する神社に数えられる太宰府天満宮ですが、実はこちらの神社は新元号の「令和」にゆかりのある場所であることをご存知でしたか?本記事では、新たな時代にぜひ訪れたい太宰府天満宮の見どころをご紹介します。
目次
太宰府天満宮とは?
太宰府天満宮の概要

太宰府天満宮は、福岡県太宰府市にある神社です。全国にある天満宮の総本社として、古くから親しまれています。太宰府天満宮で祀られているのは菅原道真です。菅原道真は平安時代の貴族で、優れた学才を活かして朝廷でも役人として活躍していました。
しかし、道真の能力を妬ましく思った藤原時平の手によって、道真は無実の罪で太宰府へと左遷されてしまいます。京都(平安京)へ戻ることを願い続けた道真ですが、それは叶わずに彼の生涯は太宰府で閉じられたのでした。そんな道真の墓所に建てられたのが太宰府天満宮です。道真は神様として祀られ、静かにこの地に眠っています。
「令和」と太宰府天満宮の関係性

2019年4月に新たな元号である「令和」が発表されました。「令和」という元号が万葉集にちなんだものであることを、ニュースなどでご覧になった方もいるのではないでしょうか?令和は、万葉集に記載された「梅花の歌」における一節「初春の令(よ)い月」と「和やかな風」から漢字を一文字ずつ取ったものとされています。
「梅花の歌」は初春における梅の花の美しさが歌われたもので、この歌が詠まれた場所こそ太宰府に当たります。太宰府天満宮の境内に梅の木がたくさん植えられているのは、菅原道真が好きだった花にちなんでのことです。新たな元号に変わった今だからこそ、ぜひ訪れていただきたいスポットとなっています。
太宰府天満宮の見どころ
続いて太宰府天満宮の見どころを見てまいりましょう。
まずは本殿にお参り

駅から続く参道を通って太宰府天満宮に着いたら、まずは本殿にお参りをしましょう。

心字池にかかる太鼓橋を渡り、楼門をくぐると本殿に辿り着きます。「心字池」はその名の通り、上から眺めると池の形が漢字の「心」に似ていることから名前が付けられました。
太宰府天満宮のご利益は、菅原道真にちなんで学業に特に効果があると言われています。また、同地で古くからお祓いの神事が行われて来た歴史から、厄除けのご利益もあるようです。受験を控えた学生さんや資格の勉強に励む方は、学業のお願い事をしてみてはいかがでしょうか。

お参りを済ませたら、社務所で御朱印もいただけます。太宰府天満宮のモチーフでもある梅の花が押されていますね。
心字池は梅の名所

心字池は参拝時に渡ると、心身共に清められる効果があるとされています。池のほとりにはたくさんの梅の木が植えられており、開花の時期にはきれいな梅の花を楽しむことができます。早咲きの梅と遅咲きの梅でそれぞれ種類が異なりますが、梅のシーズンは概ね1月下旬~3月中旬の期間で楽しめると言われています。機会があれば、ぜひ見頃の季節に足を運んでみたいものですね。
もちろん、梅の季節でなくても境内には四季折々の植物がたくさん育てられています。そのため、1年を通して異なる景色を楽しむことのできる点が、太宰府天満宮の魅力でもあります。
帰りは参道で食べ歩き
お参りが済みましたら、参道をのんびりお散歩してみましょう。太宰府天満宮の最寄り駅である太宰府駅と神社の間には、お土産屋さんやお茶屋さんが数多く軒を連ねています。

こちらのスターバックスコーヒーは、日本を代表する建築家「隈研吾氏」によってデザインされました。「自然素材による伝統と現代の融合」をコンセプトに、一般的なスターバックスではなかなか見られない伝統的な木組みで作られた店内デザインが目を惹きます。神社の参道にある店舗ならではの光景ですね!

また、参拝の際にぜひ食べていただきたいのが太宰府名物である「梅ヶ枝餅」です。太宰府に流されて貧しい暮らしをする道真を哀れに思った餅屋の高齢女性が、道真に餅を贈ったエピソードが始まりとされています。
梅ヶ枝餅は、焼いたお餅にあんこが挟んであるというシンプルなものですが、参道でいただくものは出来立てでパリパリの食感が味わえる絶品です。時間に余裕がある方は、お茶屋さんでのんびり座っていただいてみてはいかがでしょうか?お茶屋さんの中には、神社参道にちなんで茶柱が立っている緑茶をいただけるところもあります。
九州国立博物館もおすすめです

「太宰府天満宮の周辺で観光がしたい!」という方は、九州国立博物館もおすすめです。九州国立博物館は、太宰府天満宮の境内から直結で行くことができます。館内では古代から近代に至るまでの太宰府の歴史が展示されております。ゆっくり回った時の所要時間は2時間~3時間ほどです。
太宰府は神社だけでなく、平安時代には遣唐使の出発地になるなど古くから「西の都」として栄えて来ました。とても大きい博物館で、ガラス張りの建物も一見の価値があります。歴史好きな方にぜひ訪れていただきたいスポットです。
九州国立博物館 詳細情報
料金
文化交流展(平常展):一般700円、大学生350円、高校生以下(18歳未満)、満70歳以上、未就学児、障がい者手帳をお持ちの方および介護者1名は無料
特別展:一般1,900円、高校生・大学生1,200円、小学生・中学生800円、未就学児、障がい者手帳をお持ちの方および介護者1名は無料
休館日
月曜日(祝日や振替休日の場合は翌日)、年末
開館時間
9:30-17:00(16:30まで)
住所
〒818-0118 福岡県太宰府市石坂4-7-2
電話
055-975-7278
太宰府天満宮からのアクセス
車で約5分、徒歩約10分
駐車場
有 ※有料
公式ホームページ:https://www.kyuhaku.jp/
※情報は2022年2月時点のものです。最新情報は、ホームページをご参照ください。
太宰府天満宮 詳細情報
太宰府天満宮の詳細情報をまとめました。
参拝料金
無料 ※宝物館は有料
定休日
無
開門時間
春分の日より秋分の日の前日:6:00
上記以外の日:6:30
閉門時間
4月、5月、9月、10月、11月:19:00
6月、7月、8月:19:30
12月、1月、2月、3月:18:30
住所
〒818-0117 福岡県太宰府市宰府4丁目7番1号 太宰府天満宮社務所
電話
092-922-8225
アクセス
・電車
西鉄電車「太宰府駅」から、参道を歩いて5分。
・車
九州自動車道「大宰府IC」から約6km
九州自動車道「筑紫野IC」から約5km
都市高速道路2号線「水城IC」から約6km
駐車場
無 ※近くに有料駐車場がいくつかあるので、そちらに停めましょう。
公式ホームページ
https://www.isejingu.or.jp/
※情報は2022年2月時点のものです。最新情報は、ホームページをご参照ください。
まとめ
本記事では、太宰府天満宮の歴史や参拝の見どころなどをご紹介しました。改元をきっかけに、さらに話題性が高まった太宰府天満宮。気持ちを新たに天神さんへお参りをすれば、良いご利益をいただけるかもしれません。「まだ一度も行ったことがない!」という方は、この機会にぜひ福岡旅行のプランを企画してみてはいかがでしょうか。