奈良といえば、古き良き歴史を感じられる場所の1つに挙げられます。
とはいえ、定番の東大寺や興福寺は既に訪れてしまったという人も多いのではないでしょうか?
そんな方におすすめしたいスポットが、奈良公園内にある博物館・奈良国立博物館です。
奈良国立博物館は約1300年前の天平文化の時代から、長い歴史をかけて受け継がれてきた奈良の文化財を鑑賞することができます。
本記事では、奈良国立博物館の見どころをご紹介します。奈良駅周辺の観光スポットとして、ぜひ参考にしてみてください。
目次
奈良国立博物館とは?
出典元:photoAC
奈良国立博物館とは、1895年に開館した博物館です。
ゴージャスな外観が目を惹く本館は、東京の迎賓館や京都の国立博物館などを手掛けた宮廷建築家・片山東熊(かたやまとうくま)によって設計されました。
奈良国立博物館に収蔵・展示されている文化財は、主に仏教に関する美術品です。遥か昔から都として栄えた奈良ならではの仏像や絵画など、仏教美術を鑑賞することができます。
奈良国立博物館の楽しみ方
奈良国立博物館は東新館と西新館、なら仏像館と青銅器館の4つの展示室に分かれています。
本記事では初めて奈良国立博物館へ訪れる方向けに、主な展示室の見どころをご紹介します!
特別展を見るなら「東新館」
東新館では、定期的に特別展を開催しています。
特別展は奈良県内の寺院に収蔵されている仏教美術の展示が多いですが、県外の美術館や寺院とタイアップで開催されることも。
少し前には大阪にある藤田美術館とのコラボレーション企画「藤田美術館展」が開催され、2022年4月にリニューアルオープンする予定です。世界で3つしか現存していない美しい茶碗「曜変天目茶碗」が展示されたことで、大きな話題を呼びました。
博物館を訪れる際は、ぜひ現在開催されている特別展の内容をチェックしてみてくださいね。
特別展のチケットによっては、後述する常設展も鑑賞できる場合がありますので大変お得です。
国宝が見られる常設展「西新館」
「初めてだから、とりあえず常設展が見たい!」という方は、西新館に行ってみましょう。
西新館では、奈良国立博物館に収蔵されている絵画や工芸品などの名品展を常設で開催しています。
展示品の中には国宝や重要文化財も多く、奈良県内の寺院から寄託を受けて保管しているレアなものも見られます。
また、西新館の展示替えは1ヵ月ごとに行われているため、いつ訪れても異なる展示品を鑑賞できる点が魅力です。
仏像好きな方におすすめ「なら仏像館」
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旧本館である片山東熊設計の建物は、現在なら仏像館の展示室として使用されています。
奈良国立博物館には非常に沢山の仏像が収蔵されているため、仏像の展示はこちらの仏像館にまとめて行われています。
その数はなんと100体以上!
仏像だけを展示室に集めて常設公開している博物館は日本でも珍しく、なら仏像館は「仏像ファンの聖地」とも言われています。
常設展(西新館)のチケットで、こちらの展示室の見学も可能です。
「とにかく仏像が見たい!」という仏像好きさんは、ぜひ訪れてみてくださいね。
毎年秋の「正倉院展」も要チェック!
奈良国立博物館の目玉とも言えるイベントが、毎年秋(10月~11月)に実施される「正倉院展」です。
こちらの特別展では、東大寺にある正倉院に納められていた宝物が展示されます。
正倉院について、歴史の授業で学んだ方もいるのではないでしょうか?
本記事でも少し解説すると、正倉院は元々東大寺の倉庫として利用されていた建物で、現在は国宝及び世界遺産にも登録されています。
正倉院の中には天平時代(700年代)に、日本や海外から伝わった美術品が多数収蔵されております。
現在これらの宝物は、宮内庁の管轄で管理されています。そのため、普段は中々お目に掛かることのできません。
開催期間は短いですが、機会があればぜひ足を運んでみるといいでしょう。
鑑賞後は奈良公園をお散歩
奈良国立博物館は、奈良公園に入ってほどなくした場所にあります。奈良国立博物館を回った後、天気や都合が良ければ奈良公園も散歩してはいかがでしょうか?
博物館の向かいには、氷の神様を祀る氷室神社、さらに奥へ進んでいくと全国にある春日神社の総本山・春日大社などもあります。
そんな奈良公園の名物といえば、やはり鹿です。
公園内には、なんと1200頭以上の鹿が生息していると言われています。
公園内には奈良国立博物館とセットで訪れたい観光スポットも沢山あります。
しかし、たまにはベンチや芝生に腰かけて、鹿と一緒にのんびりした時間を過ごすのも奈良公園ならではの過ごし方と言えるでしょう。
奈良国立博物館 詳細情報
最後に奈良国立博物館の詳細をまとめておきます。
料金
一般(大学生を除く18歳以上):700円
大学生:350円
18歳未満、70歳以上、障害者の方と同数の介護者は無料
休館日
月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日)、12月28日~1月1日、その他不定期で休館になることがある
開館時間
9:30-17:00 ※毎週土曜日および2月3日(木)は19:00まで
住所
〒630-8213 奈良県奈良市登大路町50
アクセス
・電車
近鉄奈良駅より徒歩10分
JR奈良駅より徒歩25分
・バス
JR奈良駅あるいは近鉄奈良駅から市内循環バス外回りに乗車し、氷室神社・国立博物館で下車。徒歩すぐ
JR奈良駅あるいは近鉄奈良駅からぐるっとバス(奈良公園ルート、大宮通りルート)に乗車し、大仏殿前駐車場で下車。徒歩5分
・車
西名阪自動車道・天理ICから、国道169号線を北へ約15分
第二阪奈道路・宝来ICから、国道369号線を東に県庁を越えて約1分
京奈和自動車道・木津ICから、国道24号線を南に、国道369号線を東へ約1分
駐車場
無 ※駅周辺のパーキングエリアをご利用ください。
公式ホームページ
https://www.narahaku.go.jp/
※情報は2022年1月時点のものです。最新情報は、ホームページをご参照ください。
まとめ〜仏教美術が好きな方におすすめしたい「奈良国立博物館」〜
本記事では、奈良の美術史を学べるスポットとして奈良国立博物館をご紹介しました。
奈良国立博物館では、奈良の博物館だからこその貴重な宝物を数多く鑑賞することができます。
仏教美術や仏像が非常に沢山展示されています。そのため、「仏像を見るのが好き!」という方は、きっと楽しいひと時を過ごすことができるでしょう。
館内にはおしゃれなミュージアムカフェなどもありますので、雨天時の観光スポットとしてもおすすめの場所です。
皆さんもぜひ奈良国立博物館で、アカデミックな1日を過ごしてみてはいかがでしょうか。