大人も子供も楽しめる宝山寺と生駒山上遊園地への旅

大阪 奈良 #お寺 #子連れ #自然 #遊園地 #避暑
2022.07.14

生駒山といえば、山の中腹には江戸時代に創建され、商売繁盛の神様として名高い宝山寺(生駒聖天)が、山頂には、夏の暑い盛りに涼を求めたり、夜景を見物するお客さんで賑わう生駒山上遊園地があります。

今回は、日本最古の歴史を誇る生駒ケーブルに乗ってこれらのスポットを訪れたので、見どころをいろいろとご紹介いたします。

宝山寺(生駒聖天)へ

生駒ケーブルに乗車

まず、近鉄生駒駅で下車してから少し歩くと、生駒ケーブルの鳥居前駅に到着します。

生駒ケーブルは途中に駅が3つあったり、踏切が何箇所もあったり、宝山寺駅までは珍しい複線のケーブルだったりと、特徴の多いケーブル線です。
鳥居前駅からケーブルカーに乗るわけですが、車両はネオンがギラギラと輝く独特のケーブルカーです。

そんなケーブルに乗り込んで麓の眺望を楽しんでいると、まもなく宝山寺駅にたどり着きました。

宝山寺駅はケーブル宝山寺線の終点となるので、ここで一旦降りなければいけません。
山頂の遊園地に向かう場合は、山上線にケーブルを乗り換える必要があります。

ちなみに宝山寺駅のみ途中下車OKなので、遊園地のある生駒山上駅までのきっぷを買っていれば、途中下車して宝山寺をお参りすることもできますよ。

ケーブルを下車して参道を歩く

筆者は乗り換えずに改札を出て宝山寺に向かいましたが、他の人はみんな生駒山上行きのケーブルカーに乗り換えていました。

この理由は後で分かったのですが、次のような事情です。

宝山寺ケーブルから宝山寺までは300メートル程度で大した距離はないのですが、ずっと上りの階段が続きます。
足の悪い方などには少し厳しいかもしれません。

そういうわけで多くの人は、宝山寺にはケーブルカーではなく、車やタクシーでを使ってお寺のすぐ下の駐車場まで来ているようでした。

しかし、昔から門前町としての歴史がある階段の道を上っていくのも、とても風情がありましたよ。

ケーブルで楽をしたいなら、次の梅屋敷駅で降りると、宝山寺駅からよりも短い距離の下り道で宝山寺もしくは宝山寺奥の院に楽にたどり着くことができます。
ケーブルカーの車内放送でも宝山寺はこちらからが近い、と言っていました。

ただこのルートはあまり利用する人がいないそうなので、利用するのは宝山寺に行き慣れてからの方が良いかもしれません。
それと実は、宝山寺駅からお寺までに点在する旅館街は、大人のスポットとしても知られています。

ただ、その辺りは今回は割愛しておきます。
気になる人は「生駒新地」といったキーワードでご自身で調べてみてください。

大人のスポットといっても、女性や子供が歩いても全く問題はありません。
お土産屋さんや飲食店も普通にこの参道に軒を連ねています。

坂道を上がっていくと、やがて燈籠がずらっと並ぶ通りに差し掛かります。
目の前には美しい鳥居がそびえていました。ここまで来るともうすぐ宝山寺です。

宝山寺の境内

宝山寺はもともとは役行者が開いたという言い伝えがありますが、公式には1678年に湛海律師によって設立された、とされています。

また宝山寺は、江戸時代より金運や商売繁盛の神様として大変人気のあったスポットで、現在まで根強い信仰が続いています。

茶店で名物の草餅を食べる

宝山寺に到着し、お腹が減っていたので、まず茶店「宝山寺 茶所」で草餅と桜餅のセットを食べました。
ちなみに、こちらのお店は土日祝日しか営業していないようです。※

この二個のセットで300円です。

ほうじ茶は熱いものか冷たいものか聞いてくれて、希望の方を出してくれます。
お茶の入った窯がありますが、お店の人が入れてくださるので、勝手に自分で汲んだりしないようにしましょう。

味の方は、お腹が減っていたこともあり、とてもおいしく感じました。
お店も繁盛しており、人気のあるお店なようです。

※不定休のため、ご来店の際はお店「宝山寺 茶所」にお電話でご確認ください。

般若窟

境内正面には巨大な崖のような岩、般若窟があります。
役行者がここで修行をしたとの言い伝えがあります。
ここに仏様が鎮座しているのですが、肉眼では見えないぐらいの小ささです。

筆者は仏様がどこにいるのかわからず、家に帰ってから写真を拡大して初めて小さい仏像を見つけました。

上記写真では本堂屋根のすぐ上の岩が大きく窪んでいるところを拡大してみると、小さな仏様がいるのがわかります。

ちなみに、般若窟は一般の人は立入禁止です。

本堂

そして、境内の中心に本堂があります。

宝山寺の賽銭箱に財布をこすりつけると金運があるという噂

本堂や向かいの焼香場にあるお賽銭箱は、宝山寺独特の巾着袋の形をしています。
巾着袋は、宝山寺の鎮守神・歓喜天が持っている「砂金袋」を表しています。

このお賽銭箱に財布を当てたりこすりつけたりすると金運が高まる、という言い伝えがあり、この日も財布を当てたりこすったりしている人を何人も見かけました。

興味のある方はぜひ試してみてくださいね。

宝山寺奥の院

境内を一通りお参りした後、今度は奥の院に向かいます。
鬱蒼とした森の中にお地蔵さんが無数に並ぶ幻想的な雰囲気にとても心が癒されます。

ちなみに、今回の訪問は8月初旬でしたが、宝山寺は夏の暑い時期でもほとんど暑さは感じませんでした。
この辺りの標高は300m程度ですが、宝山寺周辺の木々が、かなり熱を吸収してくれているのではないかと思います。

多宝塔

奥の院に向かう途中には多宝塔があります。朱塗りのとても美しい塔です。
山の狭いスペースに建てられているため、写真を撮る際、角度的に全体を撮るのは難しそうでした。

そして、多宝塔を後にして奥の院に向かって進んでいくことに。
幽玄な風景がしばらく続きます。
そして奥の院にたどり着き、お参りして再び同じ道を引き返しました。

今回、参拝者の方が多くいましたが、皆さんとても真剣にお祈りされていました。

帰り道、私はまた再びケーブルに乗りましたが、駐車場を覗いてみると空車タクシーが客待ちで待機。
いつもタクシーがいるかどうかは分かりませんが、お疲れの場合は、帰りもタクシーを利用すると良いですね。

生駒山上遊園地へ

再びケーブルに

宝山寺駅から今度は遊園地のある生駒山頂を目指します。
再びケーブルに乗り込み、途中で梅屋敷駅、霞ヶ丘駅と二つの駅を通過して生駒山上遊園地にたどり着きました。

ちなみに普段は本数の少ない山上線ですが、この日は利用者が多かったためか、ケーブルは臨時増発で、20分おきに発車となっていました。

尚、山頂までは車でも行くことができます。

※ケーブルカーの運行状況は、公式サイトをご確認ください。

生駒山上遊園地を楽しむ

生駒山頂は標高が642mありますが、正直、宝山寺より暑く感じました。
木があまり繁っていないために、日光の照り返しが結構強かったからです。
とはいっても、やはり麓よりはかなり涼しいと思いました。

生駒山上遊園地は眺望もなかなかなので、アトラクションなどに興味のない方でも、景色を眺めながらのんびりお弁当を食べに来てみても良いでしょう。

ちなみに、生駒山上遊園地は入園は無料となっています。

関西の遊園地は歴史のあるところがどんどん閉鎖されていきましたが、生駒山上遊園地は着実に営業を続けていて、乗り物などのアトラクションも相当豊富に揃っています。

乗り物だけではなく、お化け屋敷もありますよ。

さらに、2019年には子供用の屋外あそび場「PLAY PEAK ITADAKI」もオープンしました。
こちらは入場料が必要かかりますが、子どもたちが自然を感じながら全身を使って遊べるたくさんの遊具が揃っています。
お子さんがいらっしゃる方にはとてもおすすめのエリアです。
ぜひ行ってみてくださいね。

このように生駒山上遊園地はアトラクション満載で、乗り物にたくさん乗れば、一日中遊ぶことも可能です。
また、夏はナイター営業をしているので、夜景を眺めにいくのも良いですね。

※シーズンによって営業時間が異なります。詳しくは公式サイトをご確認ください。

まとめ

今回、生駒山への旅をしてみて、土日祝日に行くのが良いと感じました。
生駒ケーブルも休みの日は大幅に増便がありますし、宝山寺の茶店も開いています。

また生駒山は、休みだからといっても京都の観光名所のようにめちゃくちゃ混むということもないので、落ち着いていろんなところを散策することができます。

特に夏は麓よりも涼しいので、夏休みに子供連れでどこかお出かけしよう、という時にはぴったりのスポットでしょう。

今回遊園地の乗り物に乗らずに宝山寺と生駒山上遊園地の両方に行ってみたところ、3時間程度で回ることができました。
大阪市内からも近いので、ちょくちょく行ってみたいスポットですね。

この記事を読んで興味を持たれた方は、ぜひ行ってみてください。