岩手県の遠野と言えば、美しい日本の原風景が最大の魅力。
地形にあわせて広がる田園風景がどこか懐かしくホッとさせてくれます。
今回は遠野に息づく伝統や、古き良き日本を求めて「遠野ふるさと村」に行ってきました。近くにはかつてカッパが住んでいたと言われるカッパ淵もありますよ!
日帰りでもその魅力を充分に堪能できる街「遠野」をご紹介いたします。
目次
遠野ふるさと村は最強ノスタルジア
「遠野ふるさと村」に向かう道には既に美しい自然の風景が広がっています。
山里の暮らしを体験できる施設として人気があり、筆者が訪れたときは東京からの取材陣もいました。
なんでも「外国人が遠野でそば打ち体験してみた」というような図を撮っているそう。それすら絵になります。
魅力①茅葺き屋根の曲り家が美しい
遠野ふるさと村に入ると、まずは観光案内とレストランがあります。
原風景を残した遠野は映画の撮影地としても使われていて、主に大河ドラマ出演者などのサインがたくさんありました。
豊かな緑を抜けて辿り着くのが遠野の曲り家集落。
本当に、時が止まった小さな村が隠れていたかのような景色です。
茅葺き屋根の美しい曲り家はため息のでる光景ですよ。
馬がいたり、農機具があったり、昔の人々の生活がリアルに想像できる風景。呼吸する空気さえとても美しく感じます。
中央には田んぼがあり、傍らにはお地蔵様。
まるでジブリ映画の世界に迷い込んだような心地です。
フォトジェニックな場所がたくさんある。というより、どこを切り取ってもフォトジェニックなので、こだわりの一枚を撮ってくださいね。
筆者は現代の物(例えば電線とか)が入らない写真を撮ろうと頑張りましたが、遠景だと難しかったです!
魅力②体験プログラムとまぶりっとの話が楽しい
遠野ふるさと村には体験プログラムが豊富にあります。
藍染やわら細工といった伝統工芸の体験から、魚のつかみ取りなどができる食のプログラムまでさまざまなので、訪れる前に問い合わせてみると良いでしょう。
体験プログラムと並んで筆者がおすすめなのは、曲が家にいる案内人のお話を聞くことです。
「まぶりっと」とは「守り人」の意味で、遠野の文化を継承する人々を言います。
曲り家にいる案内人もみな遠野の方で、興味深い話を聞かせてくれます。
まぶりっとからは曲り家について教えてもらえるだけでなく、ご自身が歳を重ねる中で変わってきた遠野のお話や、自然を楽しむ極意を教えてもらえます。
縁側に腰かけておばあさんの心温まる話を聞く。最高の過ごし方です。
基本情報
住所
〒028-0661
岩手県遠野市附馬牛町上附馬牛5−89−1
電話番号
0198-64-2300
開村時間
3月~10月 9:00〜17:00 (入村受付は16:00まで)
11月~2月 9:00〜16:00 (入村受付は15:00まで)
入村料
一般 550円
小・中・高校生 330円
駐車場
大型車/4台(無料)
普通車/100台(無料)
ホームページ
https://www.tono-furusato.jp/
※情報は2022年7月時点のものです。最新情報はホームページをご参照ください。
遠野にはカッパと座敷わらしがいる?
遠野と言えば、美しい原風景と合わせて有名なのが、カッパ伝説と座敷わらし伝説です。
どちらも夢があるような怖いような。
でも、居たらいいなと思わせる優しい風景なのが、遠野です。
カッパ淵でカッパ捕獲!
「遠野伝説」という本を知っていますか?
柳田国男さんが遠野の人から聞いた言い伝えをまとめたもの。そこにカッパ伝説が登場します。
カッパ淵はその伝説に登場する川です。
ある人が水辺で馬を休ませていたところ、カッパが馬を襲いますが、反対に馬に引っ張られてカッパは人間に捕らえられたというお話です。
カッパは「もう馬にいたずらしない」と約束して川に戻っていきました。
数々のカッパ伝説が残る遠野ですから、カッパの像があちらこちらにあります。
それだけでなく遠野では「カッパ捕獲許可証」なるものが発行されています!
記念にもなるので許可証をぜひ入手してみてください。
カッパ淵と遠野ふるさと村は車で約10分と近いので、一緒に観光するのがおすすめです。
参考サイト:http://www.tonojikan.jp/kanko/kappabuchi.php
座敷わらしが出るらしい宿
座敷わらし伝説も遠野の有名な言い伝えです。
子供の姿をして家に住みつき、その家や出くわした人は幸せになると言われています。
映画「HOME 愛しの座敷わらし」の舞台も遠野です。
座敷わらしが出ると言われる最も有名な旅館は「緑風荘」。岩手県二戸市の金田一温泉にある宿です。
遠野で、座敷わらしに会えるかも?という宿は次の二つ!
どちらも駅から徒歩5分以内の好立地にあるので、遠野観光の際は座敷わらしを訪ねて泊まるのもいいですね。
遠野グルメと言えばジンギスカン!
遠野の代表グルメと言えば「ジンギスカン」です。
ジンギスカンは北海道のイメージが強いので、あまりピンときませんよね。
北海道へ行っていた男性が現地で食べたジンギスカンの味を忘れられず、遠野で再現。
それが近所でも評判になりどんどん広まってご当地グルメになりました。
遠野に行ったら、ジンギスカン用のお腹の隙間を確保してお店へGO!
ジンギスカンのあんべ
遠野ジンギスカンの元祖が「ジンギスカンのあんべ」です。と言うのも、先述した遠野にジンギスカンを広めた人こそ、遠野あんべの初代店主。
老舗中の老舗である遠野あんべにはたくさんの有名人のサインが壁中に貼られていて、長年愛されていることを感じさせます。
もちろんメニューもジンギスカン定食が基本!
とりあえず定食を頼み、足りなければ単品メニューから追い肉します。
筆者は2人で訪れ、定食2つにラムモモ1皿を頼みましたが、とってもお腹いっぱいになり大満足でした。これにビールは言うことなしです。
定食についてくるお吸い物がこれまた絶品です。おかわりしたいくらい絶品です。
店内はかなり煙たいので、大事なバッグは車に置いたり、匂いがついてほしくない服は避けるのがベターです。
住所
〒028-0542
岩手県遠野市早瀬町2丁目4-12
電話番号
0120-029834(オニクヤサンヨ)
営業時間
小売:9:00~19:00
食堂:10:00~19時ご入店まで
定休日
毎週木曜定休日
駐車場
完備(25台)
ホームページ
https://www.anbe.jp/sub31.htm
※情報は2022年7月時点のものです。最新情報はホームページをご参照ください。
遠野食肉センター
遠野食肉センターは、精肉店直営の大きなレストランです。
質のいいお肉を食べられ、レストランもきれいで過ごしやすいので、子供連れなどの大人数におすすめのお店。
テラス席にもなる開放的なスペースもあり、遠野の美しい自然を眺めながらジンギスカンが食べられます。
遠野へのアクセス
遠野市は岩手県の内陸南部に位置します。
東京方面から北上する場合は盛岡市まで行かず、花巻市から沿岸部の釜石市へ抜ける途中にあります。
- 車で訪問する場合
東北自動車道花巻JCTから釜石自動車道へ
釜石自動車道に入ってから約1時間 - 電車で訪問する場合
東北新幹線新花巻駅で下車
新花巻駅から釜石線で遠野駅へ約1時間
駐車場を併設した場所が多いので、レンタカーを借りて巡るのもおすすめです。
まとめ:遠野で日本の原風景に癒される
緑溢れる遠野は、ゆったりと時間が流れています。
夏と言えば思い出す久石譲さんの名曲「Summer」がぴったりの風景です。
懐かしくて愛おしくて、なぜか幼い頃を思い出して切なくなるような原風景。自分の原点を確かめるような、そんな清々しい旅が遠野にはあります。
気になる伝説もチェックしながら、遠野へ出かけましょう!