お酒好きには外せない!広島の西条でほろ酔い散歩を楽しもう!

広島 #お酒好き #酒蔵 #酒造
2022.04.01

広島県の観光スポットと言えば安芸の宮島、平和の象徴である原爆ドームなどが有名ですよね。
実は中心部広島市の隣に位置する東広島市の西条には、お酒好きな人にもぴったりの酒造名所が並んでいます。

JR西条駅からも近くアクセスも抜群です。
週末や毎年秋に行われる酒祭りでは、近辺の酒造通りに多くのお酒好きの観光客で賑わっていますよ。

酒都西条の歴史ある街並みや時代を感じる雰囲気も風情があり、試飲を楽しみながらゆったりとした気分で散策を楽しめます。
広島が誇る見どころたっぷりの酒都西条の魅力をご紹介していきます!

西条酒造通りの歴史散歩

JR西条駅を降りると、駅東側にたくさんの酒造蔵元が集まっています。
酒造蔵元を歩くと、昭和の雰囲気漂うレトロな洋館や趣のあるレンガの煙突を構える施設も見えてくるでしょう。

酒蔵通りの建物は、西条ならでは千本格子の町家造りや土蔵造りの酒蔵などが並んでいます。全部で8つもの酒蔵があるのは、ここでしか見られない風景ですよ!

たくさんの酒蔵には、オリジナリティあふれる味を極めたお酒が並んでいます。
歴史を感じる街並みを、ほろ酔い気分でたっぷりと散策してみるのがおすすめです!

御茶屋(本陣)跡

西条酒蔵通りの小道に入ると、赤レンガの煙突がたくさん見えてきます。

西条駅から徒歩約3分歩くと、酒蔵通り中心部には歴史を感じる「御茶屋(本陣)跡」の史跡があります。

古代より安芸の国の政治や文化の中心であった西条は、歴史と関わりがある神社や仏閣があります。

「御茶屋(本陣)跡」は、江戸時代に大名・幕府の要人が宿泊したとされる施設です。当時の広島藩に9つあった御茶屋(本陣)の中では、最も大きく主要なものでした。
明治時代に取り壊された本陣御門は、現在は復元されています。

立派な石垣は、昔の乱積み・現代の谷積みが並んでおり、比べてみると楽しいですよ。

くぐり門

御茶屋本陣跡から少し歩いた「観光案内所」では、酒蔵通りのパンフレットを配布しており、ボランティアさんに道案内を頼むこともできます。

ここでは、観光案内所と隣の岡田酒販くぐり門珈琲店が屋根のような門で繋がっており、「くぐり門」として有名な観光名所です。
路地をまたいで建っている珍しい建物は、平成23年に改装されてからは多目的スペースで展示会なども開催されています。
分からないことは観光案内所で聞いてみると、親切に教えてもらえます。

また、お土産も販売されており東広島市のマスコット「のん太グッズ」もゲットできます。

福寿院

福美人酒造を探していると、途中に「福寿院」という小さな神社があります。
民家の狭い路地の奥にあるこの寺院は、枯山水の庭園や華やかなお花が並び、知る人ぞ知る芸術性あふれる寺院です。

JR西条駅周辺に神社・仏閣はいくつかありますが、福寿院は無理のない徒歩圏内で散策できます。
「山陽花の寺二十四か寺」の第二十三番札所である福寿院は、7~8月に咲くハス、ユリ、グラジャオス、シャクヤクなど、艶やかな美しい花々を見られます。

西条酒造通り観光案内所 詳細情報

西条酒造通りについて不明な点がございましたら、観光案内所を訪ねてみるといいでしょう。

詳細情報

定休日
年末年始(12月29日~1月3日)、月曜日 ※祝日の場合は翌日

営業時間
10時~16時

住所
〒739-0011 東広島市 西条本町17-1

電話
082-421-2511

アクセス
・電車
JR山陽本線西条駅から徒歩5分
・車
山陽自動車道西条ICから車で約10分

駐車場
有 ※民間

公式ホームページ
https://hh-kanko.ne.jp/ginjyo/

※情報は2021年12月時点のものです。最新情報は、ホームページをご参照ください。

西条酒造巡り

西条の酒蔵通りには、7つもの酒蔵が集まっています。
元々は8つありましたが、賀茂輝酒造が閉店して現在は7つとなっています。

数種類の蔵元を探していくと、赤レンガの煙突が目印で見つかりやすいため、案内所へ行くまでにいくつか発見できますよ!
また、蔵元それぞれに独自の井戸水があるため、試飲してみるもの楽しいでしょう。

賀茂鶴酒造

西条の酒造で最初に訪れる所といえば、やはり1番有名な「賀茂鶴酒造」です。
昭和33年に全国に先駆けて“吟醸酒造り”を始めており、その味わいは全国でもトップクラスを誇ります。

賀茂鶴見学室では、酒造りに関する道具の展示やDVDによる酒造りの工程の放映などを行っています。伝統の酒造りを目でみて肌で実感できるところがポイントです。

趣ある白壁が続く景観も素晴らしく、歴史と文化を感じられるでしょう!
積み上がった酒樽は圧巻です!

美人酒造

「賀茂鶴酒造」から少し歩くと、「福美人酒造」が見えてきます。

福美人酒造は全国の酒造業者の出資により設立され、大正6年より創業しています。
数々の有名な杜氏(とうじ)を育成し、全国の蔵元へ輩出した福美人酒造は、西条酒造学校とも呼ばれています。※杜氏とは、酒造りの技術集団のことです。

恵比寿蔵では、カープ樽募金の火付け役となった初代桶樽や干支ボトルなどを展示しています。
年末の風物詩でもある干支ボトルは、出荷数日本一を保っており、ぜひその味わいを試してみたいですよね!

賀茂泉酒造

福美人酒造を通り過ぎ、3分ほど歩くと「賀茂泉酒造」が見えてきます。
賀茂泉酒造は大正元年創業であり、古くからある酒造として有名です。

日本で親しまれている米と米こうじのみで造られた純米酒の製造を全国に先駆けて始めており、広島では代表的な純米酒メーカーとなっています。
豊かなコクと芳醇な味わい、山吹色の色彩を特徴とする純米酒をぜひ試飲してみたいですよね。

隣接する「酒泉館・藍染館」では、藍染作品や紹介パネルの展示が行われています。
また、「お酒の本の図書館」もあり、お酒に関する書籍なども見ることができます。

亀齢酒造

賀茂泉酒造まで来た道をUターンして歩くと、今度は「亀齢酒造」の“キレイ”と書かれた赤レンガの煙突が見えてきます。

亀と名が付くこの酒造は、明治30年頃“亀は万年”という言葉に倣い、長命と繁栄を願って命名されました。
蔵には毛利家の家臣の証である家紋もあり、ルーツに思いを馳せて紐を解くのも楽しいですよ!

広島のお酒にはやや甘口が多いのですが、こちらの「亀齢酒造」のお酒は辛口で知られています。

亀に関する品を集めた展示物「亀のはく製」や「亀齢酒ラベル」などの展示も見どころですよ!

西條鶴酒造

亀齢酒造から約3分歩くと、歴史を感じる趣の建物である「西條鶴酒造」が見えてきます。

江戸の天保期に掘られた井水と地元産米を使用して造ったお酒は、伝統も技や杜氏の腕により品質が優れており、モンドセレクション連続金賞を受賞しています。

歴史や時代を感じる黒格子の店舗は昔ながらの雰囲気を残しています。

西條鶴酒造のお酒の味わいは、口に含むと品格がありまろやかです。お酒好きからすれば、一度は味わいたい1品でしょう。

店舗では吟醸酒入りのジェラートなども販売されており、歩き疲れた散策の癒しにぴったりですよ!

白牡丹酒造

西條鶴酒造とほぼ向かいに位置する「白牡丹酒造」は、延宝3年創業であり、県内で最も古い酒蔵です。
白牡丹は、京の五摂家の1つである鷹司家家紋にちなみ命名されたようです。

お酒の味わいは、広島の甘口のお酒を代表するような甘さであり、あの夏目漱石や棟方志功などが好んで飲んだと言われています。

外観は西條鶴酒造の黒格子とは対照的に、白壁造りが目に眩しく美しい蔵の構えを感じられます。

山陽鶴酒造

最後の「山陽鶴酒造」は、酒蔵通りにある他の蔵元とは少し離れた場所にあります。
散策にはぴったりですが、西条駅より徒歩5分以上と遠いため、最後に訪れるルートとなるでしょう。
西国街道道路沿いにあるため、大通りから行くと分かりやすいです。

大正元年創業の山陽鶴酒造は、山陽道の松並木に鶴をあしらい、黒松山陽鶴と命名されています。

外観は一見すると、瓦造りが美しい普通の民家にも見えます。親しみやすい外観で店内も入りやすいです。

山陽鶴のお酒は、隣の広島市内にて直営店舗の「倉凛」で販売されており、その味わいは広く親しまれています。

まとめ!さまざまなお酒を知って酒都西条を楽しもう

お酒は、さまざまな成り立ちや独自の味わいが絡み合ってできています。
お酒造りに関わった歴史やその方法を紐解くと、また味わいに格別の思いが加わり美味しさが増すでしょう!

ぜひたくさんの蔵元を訪ねて、西條の街並みを楽しみながら1つ1つの試飲をしてお酒散策を楽しんでみてはいかがでしょうか?