金閣寺や清水寺、伏見稲荷大社をはじめ、人気の神社仏閣がたくさんある古都・京都。いつ訪れても参拝客でいっぱいです。もちろん賑わいのある神社もよいけれど、喧騒を離れ静かにゆっくりと参拝したいときもあるはず。そんなときにおすすめの神社を5つ厳選しました。いずれも、有名観光スポットから少し足を延ばせば行ける場所。ぜひ京都旅行の参考にしてくださいね。
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岡崎神社
京都市左京区にある「岡崎神社」は、「うさぎ神社」として親しまれている神社です。境内には狛犬ならぬ狛うさぎをはじめ、うさぎがいっぱい!なんでも、岡崎神社がある一帯が昔野うさぎの生息地だったそう。「平安神宮」から歩いて約10分で行けるので一緒に参拝するのがおすすめです。
「岡崎神社」の御祭神は速素盞鳴尊(スサノヲノミコト)と妻の奇稲田姫命(くしいなだひめのみこと)、二人の子どもたちである三女五男八柱御子神(やはしらのおこがみ)です。子授けや安産のご利益があるとされており、境内にある「子授けうさぎ」のまわりには願いを込めた絵馬がたくさん掛けられています。
注目のアイテムが「うさぎおみくじ」。中におみくじが入っていて運勢を占うのはもちろん、ころんとしたうさぎの置物は家で飾りたいかわいさです。購入した人が持ち帰らなかったうさぎおみくじが境内に並んでおり、フォトジェニックなスポットになっていますよ。
白峯神宮
京都市上京区にある「白峯神宮」は、スポーツの神様として知られる神社です。御祭神は崇徳天皇と淳仁天皇で、鞠の守護神である「精大明神」も祀られています。明治天皇の命により、蹴鞠で有名な飛鳥井家の邸宅があった場所に建立されました。そのため、サッカーをはじめさまざまなスポーツの上達を願いに全国各地から参拝客が訪れます。
毎年4月の例大祭と7月の精大明神祭では、今も蹴鞠が奉納されています。大きくはない神社ですが、蹴鞠が行う広いスペースが確保されているのが「白峯神宮」ならでは。境内にある「蹴鞠の碑」は石の球体が組み込まれた碑で、球体はくるくると回せますので触ってみてくださいね。
春の黄桜や藤など、季節の花を愛でるのにもおすすめのスポット。京都御所から歩いて約12分ほどで、喧騒を離れ静かに参拝できますよ。
辰巳大明神
京都一の花街、祇園。中でも風情ある街並みが魅力の祇園白川に、静かに佇む小さな神社が「辰巳大明神」です。もともとは辰巳の方角を守る意味で建てられたそうですが、いつしか祇園の舞妓さんが芸の上達を願いに訪れる神社となりました。今でも舞妓さんが通うスポットです。
小さな神社ですが、すぐそばを流れる白川や京町家など祇園の情景とマッチしており、心が和みます。祇園白川のフォトスポットである「巽橋」もすぐ近くにありますよ。SNS映え写真が撮れるスポットとあって、実際に着物姿で訪れて写真を撮る女性客を何度か見かけました。祇園の散策を楽しみつつぜひ立ち寄ってみてください。
野宮神社
風光明媚な嵐山の人気スポットである「竹林の小径」を進むと、「野宮神社」があります。まっすぐとのびる竹に囲まれ、静かで優しい雰囲気が魅力です。
「野宮神社」の名前の由来は、飛鳥時代から600年以上続いた斎王制度にあります。かつて天皇が代わると、未婚の皇女や王女が天皇の代わりに伊勢神宮に遣わされていました。伊勢神宮へ向かう前の一年間、斎王が身を清めるために滞在したのが野宮。嵯峨野の清らかな場所を選んで、都度建てられていたそうです。確かに、とても清らか!
「野宮神社」は恋のパワースポットとしても、知る人ぞ知るスポット。縁結びや子宝のご利益があると言われており、特に女性に人気です。境内には触りながら恋の願い事を唱えると叶うという「亀石」もあります。試してみてくださいね。
八坂庚申堂
八坂通りを通って、京都東山の人気スポット「清水寺」へと向かう道中にあるのが「八坂庚申堂」です。すぐ近くには東山のシンボルとも言える「八坂の塔」があり、さらに坂道を登れば長い歴史を持つお店が立ち並ぶ「産寧坂」にたどり着きます。
「八坂庚申堂」の正式名称は「大黒山金剛寺庚申堂」です。日本三大庚申の一つとされ、境内には「見ざる聞かざる言わざる」の装飾などを見ることができます。
近年、若者を中心に京都で行きたいスポットとして人気を集めている「八坂庚申堂」。その理由がカラフルな「くくり猿」です。猿が手足をくくられて動けない様子を表した、お手玉のような「くくり猿」。少々残酷な由来な気もしますが、精神のコントロールを意味しており、「くくり猿」に願いをかけ欲を一つ我慢すれば願いが叶うとされていますよ。願いを込めつつ、鮮やかな「くくり猿」の前で記念の一枚はいかがですか?
京都の穴場な神社でしっとりと参拝しよう
長い歴史を持つ京都の神社を巡っていると、心が澄んでいくようなすがすがしさがあります。人が少なく、木々のざわめきや水音、風のにおいなどもじっくりと堪能する神社巡りは、さらに心が潤う時間になりますよ。探ってみると、穴場の神社に隠されたまだ見ぬ歴史にも触れられ、知的探究心も刺激されますね。マイペースにゆったりと、京都の穴場神社を楽しむ旅へと出かけましょう。